毎年9月、高校と大学の野球選手数百人が、ひとつの画面の前に集まります。プロ球団が順番に名前を読み上げる新人ドラフトです。この1日が、10年以上続くことになるキャリアの出発点を決めます。ところが、この制度が実際にどう運用されているのかは、意外と知られていません。
ドラフトの本質は戦力の均衡です。資金力のある球団が有望株を独占すればリーグの競争バランスが崩れるため、新人選手と契約する権利を、リーグが決められた順番で割り振ります。中心となる原理は逆順指名です。前のシーズンの成績が悪かった球団から先に指名します。最下位の球団が最高の有望株を獲得するチャンスを得る仕組みなので、弱いチームには次のシーズンへの希望になり、リーグ全体では循環が生まれます。
KBOの新人指名は全面ドラフト方式です。本拠地とは関係なく全国の指名対象選手すべてが対象となり、1巡目から11巡目まで、各球団が1人ずつ順番に指名していきます。10球団が11巡すれば、計算上110人がプロから声をかけられます。毎年の指名対象者が1,000人前後であることを考えると、プロに名前を呼ばれること自体が、すでに狭き門です。
指名を受けると、球団と入団契約を結びます。新人の初年度年俸はリーグ最低水準から始まるため、実質的な評価額を物語るのは契約金です。契約金は巡目が下がるほど急激に少なくなります。最上位指名の選手は数億ウォン台、下位の巡目は数千万ウォン台が一般的です。この差は単なるお金ではなく、球団がその選手の失敗をどこまで受け止める覚悟があるかを示す指標でもあります。契約金の大きい選手は不振でもチャンスを多くもらえ、少ない選手は短いチャンスの中で結果を出さなければなりません。
ドラフトで名前を呼ばれなかったからといって、野球が終わるわけではありません。大きく3つの道が残っています。
大切なのは、どの道を選んでも、次のドラフトやトライアウトという再挑戦の窓口が開いているということです。プロ野球の扉は一度閉じたら終わりの扉ではなく、叩き続ける人には何度でも開く扉に近いのです。
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