韓国プロ野球(KBO)の選手になる道は、ひとつではありません。けれども、どの道にも共通点があります。段階を進むごとに門が狭くなっていくことです。中学の野球部員のうち高校の野球部に進む割合、高校の選手のうちドラフトで指名される割合、指名された選手のうち一軍の舞台に立つ割合。各段階の生存率を掛け合わせてみると、プロの一軍レギュラーという座がなぜあれほど輝いて見えるのかがわかります。
中学を終えた選手が最初に迎える分かれ道は、高校選びです。名門野球部はスカウトの視線が集まる舞台ですが、レギュラー争いが激しく、出場機会をつかめないリスクがあります。反対に、新設校や強豪ではないチームは出場機会こそ多いものの、注目される機会が限られます。スカウトに見せる実戦の記録と、スカウトが実際に足を運ぶ舞台。このふたつのバランスこそが、高校選びの本質です。正解は選手によって異なります。すでに完成度の高い選手は名門で実力を証明するのが得策ですし、遅咲きのタイプはコンスタントに試合に出られる環境のほうが向いています。
スカウトは、3年生の夏に突然現れるわけではありません。1年生のころから全国大会や週末リーグを回り、レポートを積み重ねていきます。球速や回転数、バットスピードといった測定値に加えて、試合に臨む姿勢まで記録されます。大舞台での一発が評価を塗り替えるのは事実ですが、その一発も3年間積み上げたレポートの上で評価されます。一夜でスターになったように見える指名の裏には、たいてい数年分の観察記録があります。
ドラフト指名は終わりではなく、さらに狭い門の前に立つことです。新人の多くはフューチャーズリーグから始まり、そのうち一部だけが一軍に昇格し、さらにその一部だけがレギュラーになります。アマチュア時代の序列は、プロでたびたびひっくり返ります。1巡目指名の選手がひっそりと消えていくこともあれば、下位指名や育成出身の選手がリーグの顔になることもあります。プロ入りまでの確率のゲームを生き残ったなら、そこからもっと長い確率のゲームが始まるだけなのです。
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